今日も暑いですね。ところで世界標準時で生活したくありませんか?

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サマータイムの話はしません。

サマータイムの話はしないんですが、この件で世界の時刻について考えていたとき、そもそも「 タイムゾーンめんどくせぇな 」ということを考えました。 新しくLinuxOSセットアップする時も設定忘れたら後々面倒だし、moment.jsにもタイムゾーン設定忘れたら悲惨だし。

そこで、 世界標準時でみんな生活すれば、煩わしくないんじゃないかな〜 と。

というわけで、現在使用されている世界標準時(あとで出てきますが正しくは「世界時」)とタイムゾーンによるシステムが、どのような経緯で現在のようになっているのかを調べました。

かなーり長文ですが、夏休みの自由研究感覚で読んでいただければ幸いです。

世界標準時について

まず基準となる世界標準時について学びましょう。

世界時 - Wikipedia

協定世界時 - Wikipedia

「世界的な標準の時間、つまり世界時(UT:Universal Time)をみんなでつくろうぜ」というドリームがまずあります。

このUTを導き出す方法のひとつが、協定世界時UTCCoordinated Universal Time)みというわけですね。他の方法として「UT0」「UT1」「UT2」というのがあるらしいです(UT0<UT1<UT2は依存関係にある。詳しくはWikiで)。

ざっくり言うと

ということですね。

UTCはUT0〜UT2のように天体観測基準ではなく、原子時計を使って測定しているらしいです。「国際原子時(TAI)」というのがあるらしいです。

国際原子時 - Wikipedia

世界中にちらばる原子時計の平均で維持する、協定・組合みたいなもんですかね。

しかし天体観測ではないので必ず「差」が出てきます。なので「うるう秒」によって、UTCはUT1から離れないように無理やり調整されています。あくまで時間は天体の動きが正である、という考え方なんでしょうね。

あれ、グリニッジ標準時GMT)を使う例が出てきてないですね。

グリニッジ標準時 - Wikipedia

GMTは、UTより昔の実装であり、これを継承して、現在のUTワールドが形成されています。なので、GMTという言葉は今でも通じますが、 現在GMTそのものの実装は使用されていません。

現在「GMT」という言葉を発すると「あ、世界時のことを言いたいのね」くらいの 俗語 だと思った方がいいということです。

GMTってさ〜」みたいな会話では使っても全然通じるけど「GMTで9:00です」というのはアウトなわけです。現在は実装例である「UTCで9:00です」「UT1で9:00です」となるわけです。


ひとまず現在の世界時についてふわっと分かりました。

生活する上で使用できる世界時としては、ちゃんと報時目的で制定された「協定世界時UTC)」が有力そうですね。

タイムゾーン

では、いよいよ今回の対戦相手、タイムゾーン(時間帯)に入っていきます。

時間帯 (標準時) - Wikipedia

タイムゾーンはそのゾーン内での標準時を決めることが目的ですね。なので標準時についても見ましょう。

標準時 - Wikipedia

そもそも世界各地は、その土地ごとで太陽や天体の動きから時間を決めて行動していて、それを現代に最適化したのが、標準時、ならびにそのルールを定義するタイムゾーンなわけですね。

グリニッジが中心のおかげで、日本は世界でもかなり早い時刻を刻んでいますね。カリフォルニアなんて、今の時刻からマイナス16時間くらいしないといけないです。

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タイムゾーンのページを読んでみると、タイムゾーンを決めるのは「国」っぽいですね。

UTC+9 - Wikipedia


Wikipedia的には「タイムゾーンの廃止議論」みたいなの特に見当たりませんでした。世界の各地域が、自分たちの文化を守ることをかんがえているはずですので、そりゃそうだよなぁ、と言う印象です。みんなで世界時生活できるなら、戦争なんてない。

タイムゾーン廃止の議論について

事実を調べた中から考えると、つまり国が「うちはUTCでいきます」と言ってしまえば、世界時で生活することは実現可能、ということになります。

また、文化的な理由で採用されている、ということはつまり 対立する理由も文化的 ということになります。

ここからはもうサーフィンするしか情報がないので、海もとい広い荒野に乗り出していきます。

こんな会話がありました。

science.srad.jp

コメントを見てみると

日本だと、ゆく年くる年が昼間に放送とか。

「とうちゃん、今撞いている鐘はなんで『除夜の鐘』っていうんだ?」

「息子よ、昔は夜に撞いていたのだよ」


昼間っから、'Round About Midnight?

まあ、暗いJazz喫茶ならありだが…


ヤードポンド法に関して同じ事を言ったらなんて反応するんですかね?


むしろ全世界に自動和時計を配備したほうが、世界は幸せになれると思う。

明六つが日の出で、暮六つが日入り。ローカルタイムが丑三つ時のやつを会議入れちゃダメで、午の正刻なら昼休み。

世界中何処の相手とでも簡単に打ち合わせができるこの時代だからこそ、相手の生活環境は尊重すべきでしょう。


「a.m.」「p.m.」って表現と矛盾する地域のことを考えてない。

どこかで午前でも、地球の反対は午後なんだから。

それに、大半の人は「朝起きて、夜寝る」という生活を

営んでいるので、正午を基準とした生活のリズムは必要。

時刻表現に対するコメントは文化的で、それはほとんど、日が昇って沈むという生活サイクルが依存する 天体、太陽に関するもの ですね。


日本語だと廃止議論あんまり見当たらないですが、英語でググるとちらほら出てきました。 Google翻訳先生すばらしい。

まずはタイムゾーン廃止を訴える記事。

www.nytimes.com

medium.com

日本は全体でUTC+9のタイムゾーンに収まっていますが、アメリカなどでは国内でタイムゾーンが別れているため、日本よりはタイムゾーンに対する問題視が多いのだと思います。

議論をみてみましょう。迷ったらとりあえずreddit

www.reddit.com

Google翻訳、NN化してからかなりわかりやすくなりましたね。

Actually this would make things, including scheduling, more confusing. Because while 4am would still be 4am everywhere, now you have no idea what 4am means for someone.

I can do the math and figure out, "oh hey I'll be calling this person in the middle of the night, probably shouldn't do that." But now? Well, you'll still have to do work to figure out "what time" it will be locally, because they could be asleep or doing something else only you don't have an easy frame of reference.


実際には、これはスケジューリングを含むものを、より混乱させるでしょう。 なぜなら、4amは今でも4amになりますが、今は4amが誰のために何を意味するのか分かりません。

私は数学をすることができ、 "ああ、私は夜中にこの人を呼ぶでしょう、おそらくそれをしてはいけません。" でも今? まあ、あなたはまだ眠っているかもしれないし、何か他のことをしているだけかもしれないので、あなたが簡単に参照する枠を持っていないので、 "何時"になるかを把握する作業をしなくてはなりません。


Instead of having to try to memorise that australia is 9 hours behind and work out their time, then factor in their moving their clocks forward, our moving our clocks backward, and working it all out, you just have a sheet which says that in Australia the sun rises at 2am (or whatever time) and sets at 5pm.

Why can't you just have a sheet that says that in Australia the time is +9 or whatever? This doesn't seem like an easier system.


そのオーストラリアを覚えようとするのではなく、9時間遅れて自分の時間を動かし、時計を前進させ、時計を後退させ、それをすべて働かせて、オーストラリアでは 太陽は午前2時に(または何時でも)上昇し、午後5時に設定されます。

なぜ、オーストラリアでは時間が+9か何かであるというシートを持っていないのですか? これは簡単なシステムのようには見えません。

日本よりちゃんと議論してますね……。

反論の例として、「お互いに時刻はわかるけど、結局その相手が起きてるのか眠くてやばいのか、飯食ってんのかわかんないじゃん」という考え方については、なるほど確かになぁ、という感じですね。

タイムゾーンというものの捉え方

いろいろ調べた意見をまとめると、こんな感じですね。

  • 時刻の共通は便利だよね
  • 時刻という字表現は置いといて、人間は太陽が昇ったら起きて、太陽が沈んだあと寝るほうがいいよね
  • 世界各地で今認識している時刻表現とは変わっちゃうけど、これは慣れでなんとかなるのでは
  • 実際、時刻が世界共通になると連絡するのは便利になるけど、その連絡相手が活動できる状態なのかわからないと困るよね

時刻という字表現は共通化されても、世界各地の生活・活動の様子は、離れたところから何かしらの手段で把握しないといけない、ということがわかります。

もし時刻が統一されたとしても「UTC0時における太陽の登り具合ゾーン世界地図」が自然と生まれてくる可能性があるわけです。

……

……ん?

……「UTC0時における太陽の登り具合ゾーン世界地図」?

もし作られるとしたら、地球の自転に沿うわけで……

……

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これやーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

つまり、タイムゾーンというのは「太陽の登り具合ゾーン世界地図」です。

時刻という字表現がいくら変わろうが、時刻がグリニッジを0時にしようが東京を0時にしようが、この「ゾーン世界地図」は必ず出現してくるわけです。

地球が回り続ける限り……(遠い目

まとめ

タイムゾーンって、いろいろ考えられてできてるんだなー、と、当たり前のことを考え直しました。タイムゾーン考えた人たち、ごめんなさい。

あと、前どこかの記事で書きましたが、どんなに道具や手段が便利になっても、 対象が人間である ことを忘れてはいけない、ということですね。

太陽大事。

みなさんも、太陽を大事にしましょう。

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こちらからは以上です。